SEOやコンテンツマーケティングに携わる人なら一度は聞いたことのある「Semrush」と「Ahrefs」について、機能・強み・料金形態などを総合的に比較していきます。
両ツールとも世界的に知名度が高く、海外・国内問わず多くの企業やフリーランスが利用しているSEOツールの代表格です。
どちらも高機能かつ大規模データを備えているため、「結局どっちがいいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
実際には得意領域や使いやすさが異なるので、目的や予算に応じて最適なツールを選ぶことが重要です。
双方の特徴
Semrush


- 総合型のデジタルマーケティングスイート
主にSEOとPPC(リスティング広告)、SNS運用、コンテンツマーケティング支援など、オンライン施策を包括的に管理できるのが最大の強み。 - 豊富なキーワードリサーチ機能
「キーワードマジックツール」などを通じて膨大な関連キーワード、検索ボリューム、競合データを素早く収集できる。広告用キーワードのCPCなどもまとめて確認可能。 - コンテンツ制作支援が充実
「SEO Writing Assistant」や「SEO Content Template」など、実際の執筆段階で役立つツールがある。ワードプレスプラグインも提供されていて、記事の完成度を随時チェックできる。 - マーケティング全般を俯瞰できる
広告リサーチやSNS分析で業界規模の推定や競合の広告施策を可視化する機能も備わっている。
Ahrefs


- 被リンク分析の王道ツール
大規模かつ更新頻度の高いLink Index(被リンクデータベース)を保有しており、競合サイトや自社サイトの被リンク状況を詳細に調査できる。 - 競合調査における強力なサイトエクスプローラー
「Site Explorer」を使い、競合サイトがどんなキーワードで上位表示されているか、どんなリンクを獲得しているかを一目で把握できる。 - キーワードリサーチ機能も拡充
「Keywords Explorer」で検索ボリュームやクリック数(クリック率を考慮した推定値)、キーワード難易度(KD)などを詳しくチェックできる。 - シンプルかつ専門性をカバー
UIは比較的シンプルながら、SEOのコア要素である被リンクとキーワード分析を深掘りできる。
主要機能の比較
キーワードリサーチ
- Semrush
- 「キーワードマジックツール」を通じて、関連キーワードを大量に抽出してくれる。
- キーワードごとの検索ボリュームや競合レベル(KD)のほか、広告単価(CPC)や検索意図に沿った質問形式のキーワードなども確認できる。
- リスト管理や簡易レポート機能が豊富で、マーケティングチームでアイデアを共有しやすい設計。
- Ahrefs
- 「Keywords Explorer」で、検索ボリュームに加え、推定クリック数(Organic Clicks)やReturn Rate(リピーターの多さ)の指標などが見られる。
- 特に「ビッグキーワードでもクリックが発生しづらいパターン」を事前に把握できるのが強み。
- 世界各国に対応しているので、多言語サイトやローカルSEOでも役立つ。
まとめ:Semrushはリスティング広告やコンテンツ戦略なども同時に検討したい際に便利。Ahrefsは検索ボリュームだけでなく実際のクリック量を重視したいときや、キーワードを深く分析する際に強い。
競合分析
- Semrush
- 「Market Explorer」や「Organic Research」「Advertising Research」などのツールを通じて、競合サイトの流入状況・主力キーワード・広告出稿キーワードの把握ができる。
- 特に広告面(PPC、ディスプレイ広告など)を含めた総合的な競合分析が可能。
- 市場全体の俯瞰レポートも充実しており、これから新規参入する分野の概況をつかむのに便利。
- Ahrefs
- 「Site Explorer」で競合サイトの被リンク構造や上位表示キーワード、オーガニック流入キーワードなどを一括でチェック可能。
- 被リンクのドメイン評価(Domain Rating, DR)やURL評価(URL Rating, UR)も確認できる。
- リンクの新規取得・喪失をいち早くモニタリングできるため、競合がどんなサイトからバックリンクを獲得しているのか、ほぼリアルタイムで把握できる。
まとめ: 広告データも含めた統合的な視点ならSemrush、被リンクの詳細分析による競合研究を徹底したいならAhrefsという棲み分けが明確です。
被リンク分析
- Semrush
- 独自のリンクデータベースを持ち、「Backlink Analytics」や「Backlink Audit」機能で被リンクを可視化・評価できる。
- スパムリンクを検出してDisavow(否認)リストを作成する監査機能も備わっている。
- とはいえ、インデックス規模や更新頻度ではAhrefsほどの定評はないと言われる。
- Ahrefs
- 大規模で頻繁に更新されるLink Indexが強みで、全世界のリンク情報を早期に拾いやすい。
- 不自然リンクやアンカーテキストの分析も容易なので、競合のリンク戦略や自社サイトの被リンク獲得状況を常時モニタリングできる。
- ペナルティ対策なども行いやすく、SEOエージェンシーが重宝するケースが多い。
まとめ: 被リンクに力を入れたオフページSEO戦略を重視するならAhrefs一択と言えるほど強力。Semrushでも基本的な分析は可能だが、Ahrefsほど網羅的・鮮度の高いリンクデータは期待しづらい。
サイト監査(テクニカルSEOのチェック)
- Semrush
- 「Site Audit」機能でクローラビリティや重複コンテンツ、メタタグの重複、ページ速度の目安などを一括でスキャンできる。
- 問題の優先度をレポートし、修正タスクをプロジェクト管理画面で生成できるため、チームでタスク共有しやすい。
- レイアウトや表記が分かりやすく、SEO初心者でもエラー箇所を見つけて対処しやすい設計。
- Ahrefs
- 「Site Audit」でサイト内リンク切れ、タグ設定不備、HTTPステータスエラーなどを検出可能。
- クロール設定を細かくカスタマイズできるため、大規模サイトや複雑なサイト構造にも対応しやすい。
- レポートはシンプルだが、専門家が必要とするコアな情報(canonicalの重複やURL構造の問題など)は十分カバー。
まとめ: いずれのサイト監査機能も実用上大差はないが、Semrushはプロジェクト管理がしやすくUIが親しみやすい印象。Ahrefsはカスタマイズ性と深い技術分析に長けている。
コンテンツマーケティング支援
- Semrush
- 「SEO Content Template」や「SEO Writing Assistant」を使って、ターゲットキーワードの難易度、関連キーワード、検索上位ページが使っている用語などをもとに、コンテンツ制作をガイドしてくれる。
- ワードプレスとの連携やGoogle Docs上でのプラグインもあり、執筆時にリアルタイムでSEOスコアを確認可能。
- 記事公開後のパフォーマンス測定やリライトのタイミング提案など、ワークフローを一貫して管理できる。
- Ahrefs
- コンテンツ制作支援の機能としては「Content Explorer」が用意されており、特定テーマでバズっている記事やSNSシェア数の多いコンテンツをリサーチできる。
- 競合記事が獲得している被リンク数や参照元を調査することで、どんな切り口や構成が評価されているかを把握しやすい。
- ただし、リアルタイムで文章を評価・添削するような機能はないため、執筆そのものへの支援度合いは低め。
まとめ: Semrushは「書く前」から「書いた後」の改善・評価までサポートできるオールインワン型。Ahrefsは参考記事の調査やコンテンツの競合比較が中心で、直接ライティングを支援する機能はない。
料金プランの比較
いずれも月額100ドル以上からのスタートで、機能制限があるプランと制限が少ないプランで価格差が大きいのが特徴です。
- Semrush
- Pro(小規模・個人向け) / Guru(中規模・エージェンシー向け) / Business(大規模企業向け)などのプラン。
- 目安として月額約140ドル~月額約500ドル。
- プランごとに扱えるプロジェクト数やユーザー数、レポート上限などが変わる。
- Ahrefs
- Lite / Standard / Advanced / Enterpriseといったプラン構成。
- 目安として月額19,900円~月額68,900 円。
- Liteでも基本的な被リンク・キーワード分析は可能だが、データ取得の上限や高度な機能が制限される。
- 年間契約だと割引があり、一括払いでコストダウンできるケースも。
ポイント
- 競合分析や大規模運用をする場合は上位プランにしないとレポート数やキーワードトラッキング数が足りなくなることが多い。
- 為替レートやキャンペーンで月額が変動することがある。
- 両者とも無料トライアルや返金ポリシーなど、時期によってはお試しオプションが用意されている場合もある。
選ぶときのポイント・使い分け
どちらか一方を選ぶか、両方導入して補完的に利用するかは「自社(またはクライアント)の重点施策」が何かによって変わります。
以下の指標を参考にしてください。
- 被リンク分析を最重視するなら
- Ahrefsが第一候補。自社・競合のリンク状況をいち早くキャッチし、リンク獲得施策に活かしやすい。
- 特に海外サイトとの連携や、競合が多い国際市場でリンク獲得戦争をしているならインデックス規模の広さが大きなアドバンテージ。
- 総合的なマーケティング分析をしたいなら
- Semrushが便利。SEO、PPC、SNSなどオンライン施策全体を管理し、プロジェクト単位でレポートをまとめられる。
- 広告キーワードリサーチをしたい場合も、広告推定費用や出稿キーワードなどをまとめて確認できる点が魅力。
- コンテンツ制作の支援やワークフロー管理を重要視するなら
- Semrushに軍配。SEO Writing Assistantなどでライティング時にリアルタイム評価が可能。
- 記事公開後のリライトタイミング提案や解析まで一貫したサポートがある。
- キーワードリサーチのアプローチ
- Semrush: 広範囲な関連キーワード収集と広告出稿キーワードの把握に強い。
- Ahrefs: 実際のクリック数やCTRを重視する分析に強み。検索ボリュームだけではなく、ユーザーがどの程度クリックするかを推定したい場合に最適。
- 予算やチーム規模
- 両ツールとも最低でも月額100ドル以上は必要。
- Semrushはチームでのタスク管理に向いた設計が多く、Ahrefsはシンプルに個人や少人数でも使いやすい印象。
- 大手エージェンシーが両方を併用して、それぞれの強みを最大化するパターンもある。
まとめ
- SemrushとAhrefsはいずれもSEOで世界トップクラスの地位を持ち、機能の広さ・データの豊富さで選んで間違いのないツールです。
- 最大の違いは、「被リンク分析のAhrefs」「総合マーケティング分析のSemrush」といえるほど、それぞれに得意分野があります。
- キーワードリサーチ、競合分析、サイト監査など、両方のツールで共通して行える要素は多いですが、インターフェイスやデータの深さ・更新頻度が微妙に異なるため、実際に無料トライアルなどで使い勝手を確認するのがおすすめです。
- もしオフページSEO(リンクビルディング)を主戦略とするならAhrefsを中心に据えるとリンクデータの強みを享受しやすいでしょう。逆に広告運用やコンテンツ制作も含む総合施策を視野に入れているならSemrushを導入するメリットが大きいです。
- 両ツールとも決して安くはありませんが、強みを活かせば投資対効果(ROI)を十分に見込めるツールです。チーム体制や予算に合わせた最適プランを選び、実際の運用と改善サイクルにしっかり活かすことが成功のカギとなります。
以上を踏まえて、まずは試用版やデモを使って実際のデータを確認し、自社やクライアントのニーズと照らし合わせることがおすすめです。
コンテンツSEOを重視するのか、被リンク獲得を重視するのか、広告出稿情報の分析が必要なのか、こうした目的を整理してから選ぶと、より一層導入効果を実感できます。
以上、SemrushとAhrefsの比較についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。